映画

Stockholm〜ボブ・ディランと銀行強盗もしくは事実はフィクションより奇なり

「ストックホルム・ケース」を観た。『ストック・ホルム症候群』と言う心理学用語「銀行強盗と人質が恋愛感情のような関係に陥る。」をテーマとした映画。まるで伊坂幸太郎の小説のような物だったけれど。下記のようなリアルタイムの出来事があり、そこそこ…

ZEIRAM〜美しき狩人

「ゼイラム」を観た。昭和から脈々と続く特撮の結晶のような映画。でも、僕はそんなに面白いとは思えなかった。監督雨宮慶太のスケッチの方が雰囲気がある。#白猫独りロードショー ZEIRAM open.spotify.com ikuzuss.hatenablog.com ikuzuss.hatenablog.com …

The Mexican〜夫婦喧嘩と呪いの拳銃

「ザ・メキシカン」を観た。一般的に夫婦というものは愛している物同士の総称である。しかし人生されど人生。ほんの些細な一言が決定的な破滅になる時もある。そんな夫婦と由緒正しき?一丁の呪いの拳銃の物語。#白猫独りロードショー The Mexican open.spo…

Norwegian Wood〜杜の人

「ノルウェイの森」を観た。僕は原作「ノルウェイの森」が村上作品の中ではあまり好きではない。そして映画化した村上作品としては「トニー滝谷」が至高と思っている。それを踏まえこの映画を観てみた。正直に言うと原作に忠実、忠実すぎるほど忠実で映画化…

Along Came Polly〜リスクの価値

「ポリー my love」を観た。「人間万事塞翁が馬」という言葉がある。リスク回避を旨とする保険外交員ルーベンス。ハネムーンでいきなり妻を寝取られ、直後会った幼馴染に一目惚れ、紆余曲折あり、リスクが大アリのポリーと結ばれる。つまり「人生とは終わり…

DEATHWISH〜悪のトリアージ

「デス・ウィッシュ」を観た。普段はERで人を救う医師が愛するものを傷つけられ、警察は何もしてくれない。そのとき彼は銃を取るそんな怒りを抱いた父親の物語。犯行現場もSNSで拡散する世の中、彼の行為を誰が判定できるのだろう。きっと誰も判定できない。…

Richard Says Goodbye〜余命宣告の価値

「グッバイ、リチャード!」を観た。僕の家系には血管系で死んだ人が多い。だから癌などで余命宣告をされた人もいない。ご存知かもしれないが、僕も脳溢血で倒れたので、きっと本当に死ぬときはその手の病気だろう。だからと言って余命宣告が羨ましいとも思…

Ex Machina〜人型の呪縛

「エクス・マキナ」を観た。この作品は「神は自分に似せた姿を持って人間を造った」という命題に対しての一つの答えを提出している。それと同時に「人はなぜ人型のものを創りたがるのか」という答えでもある。それは決して寂しいとかではなく、純粋な面白さ…

2012〜滅亡のリミット

「2012」を観た。地球の地軸が反転するくらいの大災害に人類が右往左往する様を描いた映画。この映画の良さは妙に人類愛とかの説教臭さがなく、津波対応の船での脱出劇はまるで「尊厳のないタイタニック」みたいに人の浅はかさ、エゴを出し尽くしているとこ…

Jerry Maguire〜代理人の責務

「ザ・エージェント」を観た。アメリカのスポーツビジネスを支えるエージェントの大企業ASIの敏腕エージェントジェリー・マグアイア。ある日自分のやっていることに悩み、提案書を書き上げる。それで大企業は首に。そして独立。クライアントはプライドの高い…

AMERICAN UTOPIA〜アメリカの理想と現実

「アメリカン・ユートピア」を観た。映画「ボヘミアン・ラプソディー」を観ながら不思議に思った。一時期盛り上がった「USA for Africa」「ライブ・エイド」「ウッドストック」あの熱気と運動はなぜなくなったのか?それはいくら頑張っても問題は解決しなか…

Solace〜殺しの癒し

「ブレイン・ゲーム」を観た。日本では基本的に「安楽死」は殺人と区別される。しかし、それが難病を和らげるためのものだったら、それは「殺人」と言えるのだろうか。そんなことを考えさせられた作品でした。#白猫独りロードショー Solace ikuzuss.hatenab…

The Internship〜Googleの壁もしくはグーグルカラーのキャップはいかが?

「インターンシップ」を観た。「テッド」スタッフによる一種のアメリカンドリームな就活映画。失業中年二人組が苦肉の策としてIT企業最大のGoogle、でもインターン。古い映画の知識しかない、あるのは営業経験だけ。最後にお約束の逆転劇。しかし、鑑賞後の…

Siberia〜冷たい宝石

「ブルー・ダイヤモンド」を観た。不思議な映画であった。冒頭から僅かに感じる違和感。それは最後まで続く。最終的にそれは「ロシア」に対する違和感かもしれない。#白猫独りロードショー Siberia ikuzuss.hatenablog.com ikuzuss.hatenablog.com ikuzuss.…

mystery of Desney plus〜もしくはディズニーの魔の手

2023.03.15 昨日無事?に解約できたディズニープラスであるが、解約直後と昨夜まではログインできた。今朝朝イチにスマホの画面を観てみると、ディズビープラスのアプリが削除されてない(自分で削除してないから当たり前)ちょっとアプリを起動する。 これ…

John Wick: Chapter 3 - Parabellum〜掟の報復

「ジョン・ウィック:パラベラム」を観た。ジョン・ウィック・サーガ第三章、前作でのコンチネンタル除籍処分が秒読みで開始されるところから物語は始まる。もう組織のサービスは受けられない。絶体絶命のジョナサン、しかしその度に不思議と生き生きして見…

Flubber〜うっかりマッドサイエンティストの苦難

「フラバー」を観た。うっかり者だけど天才科学者フィリップ教授がひょんなことから発明したグラバー(フライング・ラバー)に振り回される姿を描くSFコメディ映画。最後には最愛(結婚式を忘れて染むくらい好きな)サラと結ばれる物語。#白猫独りロードシ…

Braveheart〜スコットランドの意地と覚悟

「ブレイブハート」を観た。社会の選択はなんとなく世界史にした。そんなことだから成績も良くなかった。だから、大英帝国の歴史は朧げにしか知らない。その朧げな知識もサッカーなどからの知識で雑学程度。さて、歴史物は知ってなければ面白みがない場合が…

Working Girl〜仕事と女と男と恋愛

「ワーキングガール」を観た。洋の東西を問わず「仕事」と「恋愛」を両立することは難しい。今作では燻り続けるテス・マクギリスが上司の居ない間に両立するために勇気を搾り奮闘する物語。#白猫独りロードショー Working Girl open.spotify.com ikuzuss.ha…

Flightplan〜空飛ぶ密室

「フライトプラン」を観た。潜水艦映画には名作が多いと言われてる。それと同様に飛行機映画にも名作が多い。それは身近にある状況で密室が作られるからかもしれない。そして今作は不穏な出だしから、搭乗後の娘のあり得ない失踪。さらに明かされる驚くべき…

Enchanted〜現実界の姫君

「魔法にかけられて」を観た。ディズニーによるディズニー作品のセルフパロディのような映画である。現実では突然歌を歌わないし、いつまでも幸せには暮らせない。中の人の薄々気づいている事柄。しかし、だからこそディズニーの存在意義があるのかもしれな…

National Treasure〜宝探しの価値

「ナショナル・トレジャー」を観た。僕には大変偏見に満ちているという自覚があるが、現代のアメリカ人には大きな二つのコンプレックスがあると思う。一つはベトナム戦争に対する贖罪のしようもなく、今でももがき苦しんでるコンプレックス。もう一つは建国…

Conan the Barbarian〜原初の筋肉

「コナン・ザ・グレート」を観た。日本では不思議と「ヒロイック・ファンタジー」というジャンルの人気がない。そしてこの映画はヒロイック・ファンタジーの生みの親ロバート・Eハワードの代表作「コナン」シリーズの忠実な映画化である。噂は色々聞いていた…

Pirates of the Caribbean: Dead Men Tell No Tales〜海王の槍

「パイレーツ・オブ・カリビアン最後の海線海戦」を観た。ジャック・スパロウ・サーガ最終章?だけあって大ネタ小ネタの伏線回収もバッチリ。日本では麦わら帽子が幅を利かせている。でも、やはり本場の海賊は一味違うと思わされるジャックと愉快な仲間たち…

Alita: Battle Angel〜鋼の戦闘妖精

「アリータバトル エンジェル」を観た。これだけ原作漫画にリスペクトした映画を観ると、日本映画の漫画実写化の安易さと出来の悪さを見せつけられるようで、哀しくなると同時に既に実写化された映画さえハリウッドで予算をかけてリメイクして欲しいと痛切に…

Tomorrowland〜可能性の王国

「トゥモローランド」を観た。最初はディズニーがデストピアものを珍しく作ると驚いた。しかし単純なデストピアものじゃなかった。デストピアになるかもしれない世界を変革する人々を描く作品だったのである。そういう意味ではディズニーの理念に沿うものな…

Never Let Me Go〜閉鎖されたこどもたち

「わたしを離さないで」を観た。原作をお読みの方なら原作との違いのなさに驚くかもしれない。つまり、原作と同じように合法的臓器提供のためのクローン体育成のためのヘールシャムという施設での子供達の生活を淡々とr描いているため、映画化の意味合いが薄…

Maleficent〜翼をなくしたフェアリー・ゴッド・マザー

「マレフィセント」を観た。基本的に「眠れる森の美女」は知らなかった。でも、童話とこの映画が違うのは作中のラストでナレーションで語っていた。そもそも「眠れる森の美女」という物語に疑問なところが多々見受けられる。いかに王子とはいえ眠っている美…

Ant-Man and the Wasp〜蜂の一刺し・蟻の一歩

「アントマン&ワスプ」を観た。駄作とは言えないと思う。僕がアヴェンジャーズ的エンターメン映画と肌が合わないと言うだけで。正直一作目「アントマン」の方が楽しめたと思う。こういうギミックで魅せる映画って飽きがきやすい傾向がある。例えて悪いが、C…

THE MARTIAN〜不屈の火星の開拓魂

「オデッセイ」を観た。火星探査中のマーク・ワトニーと救助する人々を描いた物語。どんな困難にも負けず生き抜こうとする姿に人は感動するのである。そして同時に、現在縮小気味の宇宙開発は国のためでも個人のためでもなく人類の種としての威信をかけた戦…