映画

At the End of the Tunnel〜地下に蠢く奴ら

「エンド・オブ・トンネル」を観た。とある一軒家に住む車椅子のところに入居希望者の母娘が訪れる。家の地下には犯罪組織が銀行へのトンネルを掘り進めていた。果たして彼はどうするのであろう。明言はしてないが、庭先の事故で妻子を亡くし、自分も車椅子…

RETURNED ULTRAMAN[DAICON FILM Version]〜

「DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマン」を観た。DAICONといえば新潟の高校生だった僕でも知っている大阪コンベンションの略であり、オープニングアニメ(下記参照)の飛び跳ねるバニーガールが有名である。この作品も一部でジャージを着た庵野秀明が素顔…

MOONFALL〜月は無慈悲な夜の女王

「ムーンフォール」を観た。「月は地球の唯一の衛星」という不自然な条件を元に「月は実はエイリアンの造った巨大な構築物」であるというアイデアをゴリゴリに進めた映画である。しかし、月が落ちる描写(地球の崩壊)が描ききれていないために、フラストレ…

TSUNAGU〜悔いと再開のとき

「ツナグ」を観た。「死者」と「生者」との橋渡しを役目とする「ツナグ」。では、僕に会いたいと呼んでくれる人はいるだろうか。きっとそういう奇特な人はいないだろう。同じように悔いのない人生はあるのだろうか?それもきっとないだろう。僕の余命が何年…

Coupez !〜フランスでも止めるな

「キャメラを止めるな」を観た。仏版「カメとめ」である。ほぼ忠実なリメイクを良くぞ作ったと、まずは「très bien」と褒めてあげたい。そして、オリジナルでもリメイクでも共通するのはお笑いおばさんではなく、現場(映画)を、愛する報われないスタッフの…

ULTRAMAN〜しろがねの巨神兵

「シン・ウルトラマン」を観た。「エヴァ」シリーズで人の内面を描き、「シン・ゴジラ」で核と日本を描いた庵野秀明が今度は、「仲間」を描いている。仲間というのは宇宙の中の人類や異星人との交流だけでなく、人類と人類のバディ(相棒)という意味でもあ…

lose Encounters of the Third Kind〜稀人は音楽とともに

「未知との遭遇 ファイナルカット版」を観た。テレビやDVDで何度も観た映画だけど、やはりこの作品はスティーブン・スピルバーグの一つの原点。その後の作品にも共通する要素が垣間見える。まさに「Do't Think feel it」な映画。未確認飛行物体と偶然出会っ…

Young Guns〜若き開拓者

「ヤングガン」を観た。僕の記憶違いじゃなければ、この映画はロードショーの劇場で観た。当時の勢いのある若手俳優をずらりと並べた、ビリー・ザ・キッドを描いた映画。でも今見ると正直可もなく不可もなく、思い出せるシーンもチャベスことルー・ダイアモ…

District 9〜醜悪な宇宙人にも五分の魂。

「第9地区」を観た。この映画は、是非世界中の人権を語り行動する人に見てもらいたい。そして、その上で、人権というものについて議論を交わして欲しい。単にそこにいるだけで、難民扱い、邪魔者扱いをする人類に語るべき人権は存在するのだろうか?製作関係…

LEON [INTERGRAL VERSION]〜寡黙なイタリアンヒットマンと妖精の出逢い

「レオン 完全版」を観た。少女は言った。私が欲しいのは「愛」か「死」だと。たまたま隣室で起きた殺人事件に巻き込まれたイタリア系の殺し屋レオンと弟の仇を討たんとする少女マチルダ。二人の硝煙と愛で研いだ愛の物語。最後には【ネタバレ】宿敵スタンと…

Mission: Impossible〜諜報活動も技術革新とともに

「ミッション:インポッシブル」を観た。往年のテレビシリーズ「スパイ大作戦」のリメイク第一作である。この時点ではトム・クルーズが主演であることしか決まってないとしか思えない節がある。その後のヒットでトムのスタントなしのアクションが売りとなる…

Red Riding Hood〜深き森と人狼

「赤ずきん」を観た。例え、日本狼が絶滅していなくとも、「深い森」のない日本には狼に対する恐怖は生まれなかっただろう。逆に日本では狼は犬神として信仰の対象で、ヨーロッパの狼に対する恐怖も多分にキリスト教徒との関連深く、魔女や土俗の神に対する…

Misery〜狂信者の福音書

「ミザリー」を観た。小説・音楽・絵画。世の中にはさまざまな創作物に満ちている。 しかし、感情移入が激しいのは「小説」かも知れない。読者も魂を込めるように読み込むからである。そこには著者と読者の共同作業のように「一つの世界」ができるからである…

WASABI〜東京の娘悪魔

「WASABI」を観た。僕は自他共に認める天邪鬼である。だから、全盛期の広末涼子はちょっと苦手だった。でも、最近の彼女を観ると、悪くないというか、いいんじゃないかと思ってしまう。きっとあの頃の広末のガキっぽさが苦手だったんだろう。#白猫独りロー…

CHAPPiE〜南アフリカは、そんなにお嫌いですか?

「チャッピー」を観た。日本の空想ロボット史上では鉄腕アトム(自立型)と鉄人28号(リモコン型)という二つのスタイルがあった。それをこのチャッピーは自立型の殻を破り、攻殻機動隊の草薙少佐でさえ解明できなかった人間のゴースト(精神)を解明しただ…

Pan's Labyrinth〜地下迷宮の王国と戦下の幻夢

「パンズ・ラビリンス」を観た。この物語は、偶然遺構を見かけた少女の想像の産物か、愛する母の出産と戦時下のストレスによる逃避の妄想のどちらなのだろう。どちらにしても少女の感じ、体験したことはグロテスクなまでに幻想的な尊き物語だと思われる。最…

housekeeping book of SAMURAI〜百万石之算盤侍

「武士の家計簿」を観た。「芸は身を助く」という言葉がある。さしずめ主人公猪山は「算盤」で身を助けたようなものかも知れないが、古物商に武士の命「刀」を売ろうとする猪山を嗜める古物商に胸を張って「算盤が我が家の命」と胸を張る猪山直之には見栄を…

conversation & conversation〜お囃子に集う

「しゃべれども しゃべれども」を観た。僕は、一時期柄にもなく、大学や専門学校で非常勤講師をしていた。そのときにわかったのは、人に教えることは人に教わることであるということであった。もちろん、自治らはプロだから知識や経験は上だけど、教えること…

UPGRADE〜不可逆(DOWNGADE)なぼく

「アップグレード」を観た。最初に断っておきます。ここにこれから記すのはあくまで僕の個人的な意見であり、「障害者」という一括りの人々の意見ではないことを明言しておきたいと思う。おそらく、映画制作者の意図は小さなチップに全身を支配される全身麻…

Jumper〜アナキン・ワールド・ジャンパー

「ジャンパー」を観た。「憎まれっ子世に憚る」という諺がある。主人公デヴィッドが憎まれているかはわからないけれど、謎の組織パラディンに追われているのは間違いない。突然特別な能力が目覚めた者の常で、ついヤンチャに振る舞ってしまう。さて、デヴィ…

KAMIKAZE GIRLS〜ロココなキャベツに囲まれて

「下妻物語」を観た。偉い先生は言った。「日本文化の根底にはヤンキー文化が流れていると」そんな文化論が関係あるかも知れないし、関係あるかも知れないが、茨城の純な乙女の友情の物語でした。#白猫独りロードショー KAMIKAZE GIRLS open.spotify.com ik…

Red Planet〜紅き星の誤算

「レッド・プラネット」を観た。この映画から得られる教訓はどんな時でも帰る方法を複数確保しておくこと。探査機はリサイクルできるようにすること。テラフォーミングは誤算を含んだ計画を立てること。探査ロボットは自動だけでなく、手動(特に自爆装置)…

Buena Vista Social Club〜キューバの魂

「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」を観た。部屋の灯を落として、「チャン・チャン」の一音目が奏でられると、そこはもうキューバのクラブである。ドキュメントなので、カーネギーホールでの演奏も収録されてます。#白猫独りロードショー Buena Vista So…

MILLION DOLLAR MAN〜札束で右頬を叩かれたら、左頬も差し出せ。

「億男」を観た。よく「お金で買えないものは何か」という戯言がある。実は僕はちょっと前に脳溢血で死にそうになった。健常者だったころはそんな戯言なんか真剣に考えもしなかったし、聞き流していた。でも今は胸を張って言える。一番大事なのは「生命と人…

The Graduate〜沈黙の響き

「卒業」を観た。卒業とはもちろん「通過儀礼」である。では、主人公ベンジャミンは何から卒業したのだろう。スクエアな大卒の若者にとって初めて出る社会の洗礼かもしれないし、養ってもらってきた家かもしれない。でも、彼は花嫁を略奪したことは後悔しな…

FOUJITA〜猫と藤田とモンパルナス

「FOUJITA」を観た。藤田嗣治というと赤坂の迎賓館で観たことがあった。それと同時に「戦争画」としての彼の作品も『竹橋』で観たことがある。 僕は基本的に「アート無罪」的な考え方は嫌いだ。でも、静謐なこの映画を観ていると戦争に翻弄された画家…

Before The Coffee gets Cold〜過去に戻りたいですか?

「コーヒーが冷めないうちに」を観た。もし戻りたい過去があるなら、どんなに難しいルールがあってもどんな代償を払ってもきっと戻るだろう。でも、僕には、いまのとこどうしても戻りたい時間なんてない。過去は変えられず、未来は変えられるから、そんな変…

Transcendence〜人工知能のムコウ

「トランセンデンス」を観た。冒頭でエコ・テロリストが科学者を「科学の奴隷」と罵り」銃撃を繰り返す、一方映画の序盤では量子コンピューターによって構成された人工知能に科学者が問う、「君に自我はあるのか」と問い、コンピューターは「あなたに自我を…

Based on a True Story〜死に至る病

「告白」を観た。テレビの中からタレントが唱える「愛は地球を救う」と、そして同じ口で「人一人の命は地球よりも重い」と。これらは両立できるのだろうか。主語が違えば結論は変わる。きっとそこにこの作品の重みがあるのかもしれない。#白猫独りロードシ…

The Bourne Supremacy〜心地よい置いてきぼり感

「ボーン・スプレマシー」を観た。ジェイソン・ボーンシリーズ第二作。一作目もそうだったが、観ている最中、不思議な感覚を感じる映画である。観客がわからない設定や関係を放り出したようにして、とにかくアクションで魅せてくれるのだが、それが置いてき…