1973年のピンボール〜遠い時代の闘いの世代

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3フリッパーのスペースシップ


村上春樹「1973年のピンボール」読了。昔読んだのはどのくらい昔だろう、記憶にないほどだけど、おそらくは大学3年生くらいだと思うので30年以上前なのは間違いがない。今読み返してみると、実に全共闘世代の小説と感じる。しかし、その後の村上文学のキーになる小道具が三件しており、その長い歴史には感じるものがある。双子の女の子、耳の形、ビールと煙草、そして音楽。洞窟や井戸こそ出てこないけれど、村上はr春樹の小説の雛形が既に出来上がっている。作者が当時から考えていたかは分からないけれど、精神(心)の奥底に沈み込んでいるモチーフなんだろう。

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Pinball1973

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