DAS SCHLOSS〜堅牢なシステムと孤立した個人

カフカ/前田敬作訳「城」読了。最初読む前はあらすじから、勝手にルネ・マグリットの「ピレネーの城」のような壁に囲まれた城に近づくことのできない話だと考えていた。しかし、読みだすと、測量士という技術を持った「K」が村のシステムに翻弄される話で、世界観が受け入れられないからか、読んでいて、メンタルを崩し掛けるくらい、読むのに苦労した。しかし、世界観が把握できた(と思われる)終盤にくると、俄然面白く、ページを捲る手が止まらなかった。僕も都建築士という資格は持っているが、身よりも何もない村に一人で置かれたら、自分の意識を保つことも、個人を証明することもできないだろう。そういう意味では一種のメンタル・ホラーと言えるかも知れない。#白猫Bookreview

DAS SCHLOSS

 

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ルネ・マグリットピレネーの城