映画

미나리〜異国の香草

「ミナリ」を観た。この作品は、アメリカで韓国人家族が悪戦苦闘しながら大地に根を張る芹(ミセリ)のように逞しく生きていく姿を描いたものである。しかし、現在移民問題を抱える日本にとっても決して他人事ではない。#白猫独りロードショー 미나리 open.…

The Stanford Prison Experiment〜塀の中のロールプレイ

「プリズン・エクスペリメント」を観た。ちょっとしたホラー映画だった。アルバイト学生を看守と囚人に二分し、擬似刑務所で何が起こるかという有名な実験である。大きく三つの恐ろしさがある。 ひとつは番号で呼ぶことによってひとは容易く人間の尊厳を喪失…

Les magnétiques/Magnetic Beats〜海賊放送を流して‥‥

「マグネティック・ビート」を観た。時代はボブ・マーリーが死んだころまだインターネットも普及していなかった。海賊放送を兄弟で流していた弟フィリップは悩んでいた。兄を追いかけてばかりの自分はこれでいいのかと。これはフィリップが自立する話である…

Bloody Oranges〜倒錯の世界へようこそ

「ブラッド・オレンジ」を観た。そもそも「普通」とは何であろうか?これはちょっとその規範からはみ出たフランス人たちを描いた映画。#白猫独りロードショー Bloody Oranges open.spotify.com ikuzuss.hatenablog.com

The Limehouse Golem〜倫敦の殺人鬼

「切り裂き魔ゴーレム」を観た。「ロンドン」というのは不思議な街である。紳士の街と言われるが、いやだからこそ「殺人」とは切ってもきれないものである。有名な「切り裂きジャック」を例に出すまでもなく、不思議と殺人と相性が深い。この作品はそんな「…

Agent Crazy Flower〜危険的姑娘

「Miss.デンジャラス」を観た。僕は半島系美人より大陸系美人が好きだ。そしてこの映画は中国系の綺麗なお姉さんがキレのあるアクションを披露する、眼福的な映画である。もっとストーリーに捻りがあったらシリーズ化まったなしかもしれない。#白猫独りロー…

HONNOUJI HOTEL〜運命の日

「本能寺ホテル」を観た。「本能寺の変」を主軸に置いた現代女性と織田信長の交流を描いた映画。大変面白く鑑賞できた一方で多くの観客は「万城目学」の名前がないことに疑問を感じるかもしれない。真相はわからないがきっと「万城目学」という作家の強みを…

Where's the Money〜隠した真実

「カネはどこだ」を観た。これはロサンゼルスサウスセントラルのヒッピーでハッピーでイカれた家族とあぶく銭を描いた映画。全編ビートが流れる黒人文化がなくては成立しないかもしれない。#白猫独りロードショー Where's the Money open.spotify.com ikuzu…

KEEP ON KEEPING ON〜レジェンドたちの音色

「キープ・オン・キーピン・オン」を観た。この映画は伝説的な93歳の盲目のジャズメンクラーク・テリーのドキュメントである。ある人は「ジャズには知識が必要である」と言い、またある人は「ジャズは知識は不要である」と言う。おそらく両方正しく両方間違って…

The Curse of La Llorona〜呪いの聲

「ラ・ヨローナ ~泣く女~」を観た。最後までラ・ヨローナ という存在かどうかわからなかった。それでも怖い存在であった。spんなホラー映画。#白猫独りロードショー The Curse of La Llorona open.spotify.com ikuzuss.hatenablog.com ikuzuss.hatenablog…

Alien Abduction〜誘惑の山

「エリア0(ゼロ)」を観た。これは米軍から漏洩した映像を元にしたひかる未確認飛行物体と失踪を描いたリアル「道との遭遇」である。#白猫独りロードショー Alien Abduction open.spotify.com ikuzuss.hatenablog.com ikuzuss.hatenablog.com ikuzuss.hate…

Flight on Water〜パドルへの想い

「水上のフライト」を観た。ご存知の方もいると思いますが、僕は左半身麻痺の身体障害者。だから大変複雑な想いで観賞した映画だった。高跳びの記録ホルダーの女性が不慮の事故により脊髄損傷になるが、パラカヌーに出会って再起する物語。 だが、映画だと言…

Nicky Larson et le parfum de Cupidon〜掲示板の仕事人

「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション デラックス」を観た。間違いなく漫画やアニメの実写映画化の作品の中で上位に挙げられる満足感。いい意味でのお馬鹿なフランスのセンスがシティハンターという原作とマッチしている。難を上げれば吹き替…

THE WOODS〜取り憑かれし森

「怨霊の森」を観た。これは深い森と学園と少女の不気味な物語。しかし本当の「森」を知らない日本人には、この恐怖はわからないかもしれない。#白猫独りロードショー THE WOODS open.spotify.com ikuzuss.hatenablog.com ikuzuss.hatenablog.com ikuzuss.h…

Double Impact〜復讐の双子

「ダブル・インパクト」を観た。あなたがB級アクション映画好きなら間違いなく好きな映画になるだろう。ジェイソン・ステイサムの台頭で一線を退いた印象のあるジャン・クロード・ヴァンダムの魅力満載の映画である。お約束の両脚開脚やキレのある蹴りのアク…

spiritual bolshevik〜異界の領域

「霊的ボリシェヴィキ」を観た。「リング」の脚本家監督のホラー映画。これが想像を絶する恐ろしい詩rものだった。何が恐ろしいかというと、ちっとも怖くもなく演技も映像も褒められる点がないのに一時間ものの映画として制作された点である。こんなことをや…

La Jetée〜モノクロの未来

「ラ・ジュテ」を観た。これは名作「12モンキーズ」の原案とされる短編映画。僕自身Youtubeなどで断片的にしか観たことがなかった。しかし似ていることは似ているが、終始絶望に彩られた世界観。モノクロの未来観。全く違う映画だった。#白猫独りロードショ…

La mecanique de l'ombre 〜国家の耳

「盗聴者」を観た。この作品は諜報機関の根幹をなす「傍聴者」という集団を描くとともにその遣える国家の存在を描いた映画である。#白猫独りロードショー La mecanique de l'ombre open.spotify.com ikuzuss.hatenablog.com

Hannah and Her Sisters〜迷子の姉妹

「ハンナとその姉妹」を観た。「カイロの紫のバラ」によってウッディ・アレンへの偏見はなくなっら路思っていた。しかしこの映画で再びウッディ・アレンへの「やたらスノッブで退屈な映画」というイメージが定着してしまったかもしれない。#白猫独りロード…

Octopussy〜露西亞の秘宝

「07/オクトパシー」を観た。MIシリーズや現代のもっとスピーディーな映画を見慣れたものにとってはもうすでに牧歌的な映画と言えるかもしれない。しかしこういう映画を経てさまざまな映画が作られたのは紛れもない事実である。だから僕らはノスタルジック…

RONIN〜無頭の集団

「RONIN」を観た。冒頭で「浪人」に着いての定義がある。それによると「浪人とは当主に仕えない侍」とある。そして「RONIN」とは自らを当主として動くサムライのことかもしれない。#白猫独りロードショー RONIN ikuzuss.hatenablog.com ikuzuss.hatenablog.…

Runaway Train〜加速する結末

「暴走機関車」を観た。実はこの映画は別れた妻との最初のデートで観た思い出深い映画である。もう一度見てみるとエンディングに近づくにつれ狂気の演技のジョン・ヴォイドの傑作映画であった。でも、絶対デートにデートムービーではないこともわかった。脚…

The Magnificent Seven〜ならず者の生き様

「マグニフィセント・セブン」を観た。これは黒澤明「七人の侍」を原案にした「荒野の七人」を原案とした新しい西部劇である。#白猫独りロードショー The Magnificent Seven open.spotify.com ikuzuss.hatenablog.com ikuzuss.hatenablog.com ikuzuss.haten…

Lupin the Third THE FIRST〜怪盗と考古学

「ルパン三世 THE FIRST」を観た。「仏作って魂入れず」では×が、このルパンを作ったのはどんな理由があるのだろう?技術の見本市では理由にならない。「トランスフォーマー」が作られるたびに面白くなくなっっていくように技術の見せびらかしは他の作品でや…

The Forever Purge〜十二時間以後の浄化

「フォーエバー・パージ」を観た。これはあくまでアメリカを舞台にした映画であるが、その内包する問題、人種差別、移民、南北問題はアメリカだけでない世界に共通する問題である。その意味ではこれはソーシャル・ホラーと言えるかもしれない。#白猫独りロ…

엽기적인 그녀〜ピーキーな存在

「猟奇的な彼女」を観た。僕が長らく「韓流」と言われる韓国ものを苦手にしていたのはマスコミの過剰な宣伝などにより実体が肩透かしを感じることが多かったからである。そしてこの作品も例外ではなかった。タイトルの目新しささえなければラブコメにさえな…

MARTYRS〜謎の監禁者

「マーターズ」を観た。この作品の真に恐ろしいところは「自分が誰だか分からない」という点である。社会的動物である人類にとってアイデンティティの喪失はすなわち死と同義である。同時に自分のアイデンティティは何に担保されているかも問いかけているこ…

Mes tresors〜名器の奪還

「ラスト・クライム 華麗なる復讐」を観た。男性にとって娘というのは如何なる存在であろう。あくまでも血を分けた肉親であるが、時には一番近しい恋人であるかもしれない。映画を観ながらそんなことを考えさせられる作品だった。#白猫独りロードショー Mes…

The Tank〜閉された恐怖

「ザ・タンク」を観た。NASAにおける閉塞空間実験をテーマにした映画。優秀な宇宙飛行士による実験でも、特にシビアでハードな実験かもしれない。しかし一方タンクに入れられてないだけでどのくらいの閉塞感を味わっているのだろう?少なくとも現在介護施設…

Lying and Stealing〜強奪の美学

「Mr.&Ms.スティーラー」を観た。この作品は美術品の強奪を如何にやってのけるかを描いた映画である。まるで一冊のミステリーのような物語。エンディングに向けて畳み掛ける展開。#白猫独りロードショー Lying and Stealing open.spotify.com ikuzuss.haten…