栗本薫

THE CALLIGINOUS CABALS〜悲しみの左府将軍

栗本薫[GUIN SAGA46]「闇の中の怨霊」読了。第二次ユラニア戦役が終わったとき、イシュトヴァーンにようやく家族ができた。しかしユラニア出立の前夜、何者かによってリーロは姿を消した。暗躍するはモンゴールの軍師アリストートスその人。しかもそれは彼の…

THE YOUNERS IN YULANIA〜孤高の左府将軍

栗本薫[GUIN SAGA45]「ユラニアの少年」読了。グインはアルセイスを去った、ユラニアを去った。そしてときを同じくユラニアの英雄青髭オー・ランは堕ちた。イシュトヴァーンはユラニアの下町で、ヴァラキア時代の友人似のリーロと出会う、それを苦々しく思う…

Alceis AFLAM〜紅京都の炎上

栗本薫[GUIN SAGA44]「炎のアルセイス」読了。この巻の発刊でギネスには未登録だが、世界最長の小説になったらしい。しかし物語は第二次ユラニア戦役の終盤。アルセイスに迫る三石連合軍。紅玉宮の囚人塔でグインに待ち受けるのは闇の司祭グラチウスの怪しい…

EMBATTLED IN ELZYME〜大公の奸計

栗本薫[GUIN SAGA43]「エルザイムの戦い」読了。豹頭の超戦士グインは知らなかった。人の心の癒やされない渇望と果てしない絶望を。シルヴィア姫を拐かした大公ダリウスはサウル皇帝の死去の混乱に紛れてバルヴィナ城に逃げ込んだ。それを追うケイロニア黒龍…

The CARENE CONFRENENCE〜友は昔の彼にあらず

栗本薫[GUIN SAGA42]「カレーヌの邂逅」読了。シルヴィア救出作戦のため終結する連合国。そこにはイシュトヴァーン率いるモンゴールがいたのである。ケイロニアで袂をわかったぐいんとイシュトヴァーンの再会。しかし突然土下座して詫びるグイン。それを陰で…

THE LEONE LOCUS〜皇帝の空位

栗本薫[GUIN SAGA41]「獅子の星座」読了。シルヴィア姫拉致事件の顛末。誘拐犯はとうとう皇弟ダリウスとユラニアとの犯行に決まった。そこから豹頭王を巡る下準備が繰り広げられ、ユラニアと戦火開かれる寸前グインを頼ったマリウスがサイロンにようよう辿り…

AMNELIAN ARTIFICE〜豹頭将軍の煩悶

栗本薫[GUIN SAGA40]「アムネリアの罠」読了。ケイロニア皇帝ケイロニア・アンタイオスは「ヤーンは、奪い給い、与え給う」と忠臣アンテーヌ侯アウルスに語った。「ヤーンは、奪い給い、与え給う」と。今回のグイン・サーガはグインにほのかな恋心を寄せるシ…

The Black Blaze〜月の心

栗本薫[GUIN SAGA39]「黒い炎」読了。マリウスの周りに陰謀が集まるのか。トーラスにも彼の落ち着く場所はないのか。カロンとデンを足すくるべくトーラスを経とうとするマリウス。しかし運命の悪戯か。とーラスの市門でイシュトヴァーンと出会ってしまう。あ…

RAINBOW ROAD〜虹の根本

栗本薫[GUIN SAGA38]「虹の道」読了。ほとんど基本的にリンだとアルド・ナリスのロイアルウェディングの話である。しかし重要なのはケイロニアのグインの動向(姫のピンチ)とマリウスの再登場の意味である。個人的には「煙とパイプ亭」をはじめとする庶民の…

SWEAR ON A SWORD〜真の君主

栗本薫[GUIN SAGA36]「剣の誓い」読了。待望のカメロン来訪に喜ぶイシュトヴァーンであったが、それは同時に、フロリーとの逃避行を諦めることであった。傷心のイシュトヴァーンに知らされるリンダとアルド・ナリスの婚礼の知らせ。その様子を見たアリストー…

DIVINE DESIGN〜アリストートスの密約

栗本薫[GUIN SAGA35]「神の手」読了。イシュトヴァーンはオーダインで焦燥していた。しかし、逆襲を企むクム群を逆に全滅させるほどの痛手を与え、トーラスへと凱旋するのであった。しかし、吹き荒れる嵐の中で、イシュトヴァーンに告白するフロリーに彼は叫…

FRENZY OFFASCINATION〜予言の血の潮

栗本薫[GUIN SAGA34]「愛の嵐」読了。イシュトヴァーンを愛してるとアルド・ナリスに告げたリンダはナリスからの冷たい対応に悩んでいた。それを支えようとする二人の 騎士との間でナリスは決闘することになってしまう。決闘者アウレリアスの剣がナリスを貫…

The Magnificent Mongaul〜選択の光の公女

栗本薫[GUIN SAGA33]「モンゴールの復活」読了。トーラス陥落、白旗を上げる南門をついに入城する。アムネリスとイシュトヴァーン、敗走するクム占領軍、モンゴール新大公を宣言するアムネリス、その夜アムネリスはイシュトヴァーンに愛を誓うのであった。敗…

Janus' Judge〜奇跡の進軍

栗本薫[GUIN SAGA32]「ヤヌスの戦い」読了。アムネリス立国の報を得て各国は動き出し始める。初戦こそイシュトヴァーン率いるモンゴール軍は圧勝するも、次の戦いで総崩れとなりそうな瞬間、まさにそのときにアリオン軍が戦場に駆けつけるのであった。一方ト…

JUSTICE OF JARN〜亡国の公女と黒き狼

栗本薫[GUIN SAGA31]「ヤーンの日」読了。ルシニアの廃砦に集結するアムネリスとイシュトヴァーン一行を取り囲む軍勢三万、それは小マルス伯マリウスの軍勢であった、時は満ちとうとうアムネリスはモンゴール大公国独立宣言を発する。いざトーラスへと駆け上…

COUGARHEAD COMMODORE OF CYLON〜豹の涙/姫の少女心

栗本薫[GUIN SAGA30]「サイロンの豹頭将軍」読了。ユラニア遠征の締めくくりとばかりにグラ知薄は最後のグインへの誘惑を試みるが、あえなくグインの精神力に一旦はグインへの誘惑を諦め、ノスフェラスへ籠ることを告げるが、Resonance〜の帰国前にネリィ公…

MAGUS OF THE MACABRE〜老闇との対決

栗本薫[GUIN SAGA29]「闇の司祭」読了。虜囚のアムネリスとフロリーはイシュトヴァーンと供に離宮から脱出を図り、グインとサウル老帝は紅玉宮へと入場するのであった、そしてユラニア大公オル・カンとの謁見の場でかの有名な《ユラニアの三醜女》に出会うの…

ARCANUM OF ALCEIS〜老城譚

栗本薫[GUIN SAGA28]「アルセイスの秘密」読了。ケイロニア軍を除籍したグイン率いるグイン軍は一路紅都アルセウス目指すが、直前で停止し、青髭オー・ラン将軍との邂逅を果たす。さらにサウル老帝の蟄居するバルヴィナ城にてサウル帝と邂逅し、ゆらにあの真…

ARCUS ALBULUS〜若き盗賊の憂鬱

栗本薫[GUIN SAGA26]「白虹」読了。イシュトヴァーンは荒んでいた。スカールとの邂逅とリー・ファの死への後ろめたさと、やるせない我が身の境遇に鑑みて心を荒ませていた、久しぶりに戻る。ミルヴァの山砦で鬱屈を晴らすように宴を催し、ミルヴァの赤い盗賊…

PLATINUM PRINCESS〜赤い盗賊と公女

栗本薫[GUIN SAGA27]「女光の公」読了。 赤い街道の盗賊として名を馳せたイシュトヴァーンと軍師アリはルーアンに現れた、バイアには虜囚となったアムネリスの水上小離宮があったのであるが、クム大公の妾姫となったアムネリスには自由なぞはないに等しく、…

PATTERNS IN PARROS〜傷心の南の鷹

栗本薫[GUIN SAGA25]「パロのワルツ」読了。 何処かに鉄仮面を被せられ囚われているアストリアス、リー・フェを亡くした傷心のスカールはついにクリスタル・パレスへと招かれるのであった、しかしヴァラキアのイシュトヴァーンの名前に反応を示さないアルド…

WINDS' WHEREABOUTS〜帝都の一番長い日

栗本薫[GUIN SAGA23]「風のゆくえ」読了。 黒曜宮において、ダニエルこと、ユディウス伯ユディトーは裁判にかけられ、マライア皇后は自害を果たし、オクタヴィアとマリウスは手と手を携えて、とうとうグインとの別れの道を選んだのである。ついにケイロニア-…

A DAY OF DESTINY〜豹頭王の演舞曲

栗本薫[GUIN SAGA22]「運命の一日」読了。 ひそやかな愛を育むオクタヴィアとマリウスの姿はグインによってディモス邸に隠されていたが、それを突き止めるパリス、そして迂闊にも女性だと、バルデュールに知られてしまうイリスであったが、黒曜宮に忍び込み…

ODIUM OBSIDIANUM〜憂鬱の帝国

栗本薫[GUIN SAGA21]「黒曜宮の陰謀」読了。 グインの作亜鉛により、生き延びたランゴバルド候ハゾスを受け入れる十二選帝侯、さらに暗殺されたと思われたケイロニア皇帝アキレウス、その姿を驚愕の眼で見つめるのはマライア皇后と公弟ダリウス、拗ねてはぐ…

STEELMAIDEN OF SALIAH〜傷ついた王子と月の精

栗本薫[GUIN SAGA20]「サリアの娘」読了。 黒曜宮をめぐる陰謀に絡め取られるグインとマリウス、ランゴバルド侯ハゾスはルノリアの庭で暗殺され、マリウスは小月宮殿に囚われるが、イリスの手引きによりマリウスはグインに助けられるが、地下牢の地下、下水…

NEFARIOUS NOSPHERUS〜砂漠の黒い鷹

栗本薫「ノスフェラスの嵐」読了。 赤い街道に立ち尽くすイシュトヴァーンに声を掛ける、異形の不審者、それこそは後の イシュトヴァーンの軍師アリストートス、彼は言葉巧みにモンゴールこそ奪えるべき王国だと告げるのであり、話に釣り込まれていくイシュ…

CURSED CYLON〜紅の庸平と豹の別離

栗本薫「[GUINSAGA18] サイロンの悪霊」読了。 黒龍将軍ダルシウスの元で馴染むグインの元を訪ねるイシュトヴァーン、土下座をしてグインの助力を乞うイシュトバーンにグインは自分の素性故に願いは叶えられぬと説くが最後まで望みは叶えられず、「友よさら…

Nefertiti's SMILE〜異邦人の追憶

栗本薫「ネフェルティティの微笑」読了。 この小説とレイダースがなかったら、僕は初めての海外旅行をエジプトに決めたりしなかったでしょう。この文庫本の発刊が昭和51年なので、若干二十歳の思いっきり栗本薫にはまっている時で、数年後に大学のゼミの関係…

HREE TRAVELLERS〜慶露兒亜篇

栗本薫「[GUINSAGA17] 三人の放浪者」読了。 さて、お待ちかねのケイロニア篇の始まりでございます。 氷の国ヨツンヘイムから戻ってきた3人(グイン、マリウス、イシュトヴァーン)はケイロニアを目指す、それはグインの見たヤーンの信託によったものであり…

THE STUDY of EVIL MASK〜星野源で映画化はいかが

栗本薫「鬼面の研究」読了。 「優しい密室」に続く伊集院大介+森カオルコンビの推理小説。これもハードカバーで買った記憶があるので、よほど栗本薫にハマっていたんでしょうね。優しい密室からは10年以上経ったころ、森カオルは作家として生きており、伊…