Nefertiti's SMILE〜異邦人の追憶

栗本薫「ネフェルティティの微笑」読了。

この小説とレイダースがなかったら、僕は初めての海外旅行をエジプトに決めたりしなかったでしょう。この文庫本の発刊が昭和51年なので、若干二十歳の思いっきり栗本薫にはまっている時で、数年後に大学のゼミの関係でオールドカイロに行く機会がなければ、きっと僕はエジプトに行かず、その後の人生も変わっていたと思うし、そういう意味では人生の転機を決めた一冊と言っても過言ではない。そして半ばガイドブック代わりにしていました、鳩がうまいと書いてあれば、食堂の前で炙られている鳩を指差してオーダーしたり、《ネフェルティティ=遠くから来た美しい人》と、書いてあれば、想像して、博物館に行ったものである、人間を鍛えるのは欧米社会より第三世界だと言われれば、結衣諾々と持論でsルカのように他人にも不調したものであった、それにフィルムの空瓶(死語)に砂漠の砂を入れてきたりと、相当痛いこともやっていた、原始キリスト教である、コプト教の教会を見るためにアレキサンドリアに行ったり、ダイ・ハードを英語もわからないのに観に行ったり(結構面白かったので日本に帰国後最見し、た)、昼飯にコシャリと呼ばれるエジプト風ピラフを頬張り、ピラミッドに入るときには懐中電灯をカバンに潜ませ、水道水を飲んだけれど体調を崩すことなく、オールドカイロを練り歩いていた。だから、この小説には、あのころの僕の時間が封じ込められているような、遠い過去とも言えない、不思議な記憶が封じ込められているような気がするのでした。そういう意味ではこの小説を読むことはある意味、タイムスリップしたようなものであった。#白猫Bookreview

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トトメスによるネフェルティティの胸像@ルーブル美術館

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ネフェルティティ

 

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open.spotify.com【追記】あのエジプト行のときも僕はカセットテープに「異邦人」を録音して一人ホテルで聴いていました。

【追記】2 エジプトの地ビール(赤い星のラベルの)ステラビールは乾いた気候もあって、けっこう美味しいビールでした。

【追記】3 僕はお土産には、ヒエログリフレリーフのペンダントヘッドを買いました。

【追記】4 部活の(軽音部)にはタブラ(ラクダ革の太鼓)を買いましたが、日本で叩くと湿気でいい音は鳴りませんでした(苦笑)。

文法の前に基礎の基礎から!ヒエログリフのいろは【ヒエログリフ文法語り2】 | 改題検討砂漠